何事もそつなくこなしてしまう"俺"は……ごく普通の少年。
イジメられたこともないし、加担したこともない。
そんな日々を、どこか虚しく感じてしまうお年頃でもある。
うまく"その他大勢"の一人として、のらりくらりと暮らしている。



毎日が楽しくないわけじゃない。
それなりに遊ぶし、バイトもしてるし、
勉強は最小限にして最大の効果、彼女だって……
それはまだだけど。童貞だって……それもまだ持ってるけど。
後生大事に年齢の数だけ守ってるけど。



退屈と言ってしまうと語弊がある。さりとてうまい言葉が見つからない。

そんな感情を"俺"は『自分の色』と名付ける。ドラマの主人公は、濃い。
主役なのだから当然だけど、なんだか凄い人生を歩むし、すごい考え方をしたりする。
すごいヒロインとすごい修羅場になったりする。

一方"俺"も世界でただ一人だけなのに……その色は透明に思える。

濃くない。


……これでいいのか? 突飛なストーリーが必要なんじゃないのか?
そんな益体もないことを、暇つぶしに考えている。
だが俺だって、濃厚ストーリー様が自然にはやって来ないとは知っている。
終わり見えてる。限度見えてる。やばいと思う。

―――――けど、そんなもんかと諦めている。


"俺"は、ある時、3人の風変わりな少女と知り合う。

3人は本当に変わり者で、有り体に言ってズレていた。浮いていた。
"俺"のセンサーは、いらんイジメや仲間外れに巻き込まれないためにも、
そんな内角低めの女の子には近づくべきではないと警告を発するのだが……
なっちゃった、友達に。


だからもう遅い。